介護保険サービスとは
介護保険サービスとは
例えば、あなたが今、腰が痛くてどうしても床掃除やトイレ掃除などをする際のかがむ動作ができないとしましょう。
腰の痛みは慢性化しておりこれから痛みと上手に付き合っていくしかないので、無理な姿勢をとることは腰の悪化につながります。 さて困りましたね、どうしましょうか?
こんな時に利用するのが介護保険サービスです。
この場合は訪問介護事業所の生活援助サービスを受けることによって解決します。
訪問介護とは、訪問介護員(ホームヘルパー)などが利用者の自宅を訪問して、入浴、排せつ、食事等の介助などの「身体介護」や調理、洗濯、掃除等の家事といった「生活援助」を行うサービスです。
自宅に訪問介護員(ヘルパーと一般的に呼びます)が伺い、本人様の出来ない掃除のお手伝いをすることによって、家の中の清潔が保たれます。
また、腰が痛いからといってもじっとしていては筋力も低下して腰痛は悪化していく傾向にあります。
高齢者によく起こる腰痛の原因には転倒による腰部圧迫骨折や脊柱管狭窄症などが挙げられますが、整形外科の先生から「身体を動かしなさい。」とよく言われます。
なかなか家で運動と言っても意欲的には出来ないし、かといって自分ではそのような施設に行くこともできないし、どうしよう……。 困りましたね。。
このような時に利用できるのが、通所介護(デイサービス)です。 ここでは運動型の通所介護の説明になりますが、朝9時頃に施設の職員が車で迎えに来て施設まで行きます。そして2~3時間自分に合った運動メニューを考えてもらい運動します。そして12時頃に自宅まで送ってもらうというような施設に通うことができます。
しかし介護保険サービスは本人が利用したいからといってその通りに利用できるものではありません。
まず基本的には65歳以上で要支援1,2もしくは要介護1~5の介護認定を受けていることが必要になります。
これは今の自分の身体の状況の良し悪しを表しているものと考えてもいいかと思います。
要支援1が一番軽い認定になり要介護5が一番重たい認定になります。
もしこのような認定をもっておられ家の中での生活に困ったことが出てきましたらお近くに地域包括支援センターに相談することをおススメします。 特に介護認定をもっていなくても地域包括支援センターに相談しても問題ありません。
地域包括支援センターとは簡単に言いますと高齢者の総合相談窓口になります。
要支援1,2でしたらそのまま地域包括支援センターの職員が関わることが多いですが、要介護1~5でしたら地域包括支援センターから居宅介護支援事業所にバトンタッチされ、介護支援専門員(通称ケアマネジャー)があなたの支援に介入します。
まずはケアマネジャーがあなたと面談して生活していくうえで何が困っているかなどをアセスメントします。
あなたの意向も当然聞きながら。そしてケアマネジャーがケアプランを作成します。介護の計画のことです。
それに沿って介護保険サービスが提供されます。
例えばあなたが今下肢筋力が低下してしまって今まで行くことができていたスーパーまで行くことができなくなっています。しかしあなたは「スーパーまで自分で行きたい。」と願いがあります。 ケアマネジャーはその願いを叶えるために色々と考えてくれます。
- リハビリ施設の提案
- 歩行に不安があるのなら歩行器や4点杖のレンタルの提案
- 行けるようになるまではヘルパーに買い物代行してもらう
- 筋力がついてきたらヘルパーと一緒にスーパーまで行く
などなど、あなたの状態に合わせて色々な提案をするのがケアマネジャーの仕事のうちのひとつです。
私はケアマネジャーの仕事をして9年くらいになります。
もしあなた以外の方が何か困っていることがありましたら、一度お近くの地域包括支援センターに相談されてみてはいかがでしょうか?
また居宅介護支援事業所に相談しても全然構いませんので、困ったことがありましたら一人で悩まずに一度相談を。